”緑の祭典”第28回全国植樹祭は、17日、天皇・皇后両陛下をお迎えして、熊野信仰のメッカ
那智妙法高原、12万余平方メートルの緑の盆地に、全国各地から1万人余人が参加して行われた。![]() ![]() |
![]() うばめがし (姥目樫) 和歌山ではうばめがしの葉の形が「馬の目」とそっくりなことから「馬目樫」と書かれる。 また「うばめかし」と呼ぶより「ばめ」と呼ぶ事が多い。 備長炭の優れた炭質は、製炭技術もさることながら、炭材にうめばやしを使用することで生れる。 この木はきわめて堅い材質の常緑樹で、萌芽しやすく、主に沿岸のやせ地に生育する。 他の木と比べて成長が遅く、萌木から炭材として最高の品質になるまで30年位かかる。 厳しい自然環境の中で、成長の遅いうばめがしは、当然成長の早い樹木らに覆われ 日光を遮られ枯れてしまう。 大切な原木を守るため炭焼き師たちは、そうした不要木を除伐し、うばめがしの成長を助け、 また成長したうばめがしを炭材として伐採する際には、全てを伐採せず、適正樹令に達しない若い木 を残す「択伐法」を続けてきた。 そうすることによって山には常にうばめがしが成育し、短いサイクル(15年)で伐採することが出来た。 限られた面積で長年原木を調達できる方法を、山を育てる事によって可能にした。 決して金儲けのためだけに原木を無計画に乱伐せず、優れた育林技術を有した炭焼き集団は、 千数百年の間永遠と和歌山の大地にうばめがしを残してきた。自分たちが自然界と共生していくために。 |